知恵のひろば(Q&A)
新たな焼き菓子を試作していますが、思いのほか日持ちしません。気をつけることはありますか?
- お菓子・食品事例
新たな焼き菓子を試作していますが、思いのほか日持ちしません。気をつけることはありますか?
水分活性を把握して、商品設計をしましょう
焼き菓子は生菓子と比べて日持ちするお菓子ですが、配合や混ぜ合わせる材料などにより水分活性が異なり、日持ちに影響する場合があります。
パウンドケーキではアレンジするにあたり、基本レシピに製菓材料の各種ペーストを混ぜ合わせると相対的に水分活性が高くなりやすく、パウダー、ピューレ、ペースト、ダイス、スライスなど材料の種類や形状によっても左右されます。
試作品の水分活性を把握・販売時の状態で鮮度保持剤の実装テストを行い、美味しく安全な商品をお届けしましょう。
日持ちに関する商品設計3つのポイント!
材料の配合割合
混ぜ合わせる各種ペーストの割合が高くなると、水分活性が高くなりやすいので、美味しさと水分活性のバランスを考慮して安全な商品作りを心がけましょう。
材料の形状
混ぜ合わせる材料が大きいと、焼成後のお菓子に水分活性のバラツキが生じることがあります。細かな形状に見直してみましょう。
材料のトッピング
材料をトッピングして焼成すると、材料の下の生地部分に火が入りづらくなり日持ちしにくくなる場合があります。火が入りやすい形状を検討しましょう。
水分活性が0.88を超えると、脱酸素剤では防げない微生物の影響を受けることがあります。その際は以下の対応をご検討ください。
・焼成後の商品保管時の2次汚染を防ぐ
・保管及び販売時に温度管理(冷蔵・冷凍)をする
※冷蔵や冷凍により、食味や風味が変わる場合があります