鮮度保持用語集

terms

あ行

アルコール揮散剤

エチルアルコールを揮散させることにより食品のカビ発生を防ぐ。
包装を酸素バリア袋を用いなくてよかったり作りたての食感を保つ。

アルコール・エタノール (エチルアルコール)

酒類の主成分であるため「酒精」とも呼ばれる。
アルコール類の中で、最も身近に使われる物質の1つである。
揮発性が強く、殺菌・消毒のほか、燃料としても用いられる。

一般生菌

細菌の種類にかかわらず、どの程度生きた細菌がいたのかを示すものである。
環境中のすべての細菌が検出され、その環境にどの程度の濃度で細菌がいるのかを意味する。

エッヂ切れ

シール部分から切れてしまう不良品のこと。
ポリエチレンの厚みのバラツキにより、製造時設定の厚みよりも極端に薄い部分がある場合は、その部分がシール温度が高すぎる状態になり、製造時設定の厚み合わせてシール温度を設定するため発生する場合があります。
また、袋の厚みに対して許容範囲を越えた重さの物を、袋に入れた場合にも、エッジ切れが起こります。

か行

ガス袋

酸化防止、品質保持剤を使用する場合(脱酸素剤、アルコール製剤など)に用い、酸素を極力通しにくいフィルムを使用した袋のこと。

カビ

通俗的な呼び名で、高温多湿の季節に貯蔵食品や衣類、器物などに生えて、それをおおい変質させる微生物やその集りをいう。
菌糸と呼ばれる細長い細胞が分岐して菌糸体をつくり、その先端に胞子を着手する子実体を形成する。

乾燥剤

空気中から水蒸気を吸収する物質である。
乾燥剤は一般的に湿度により品質が劣化したり壊れたりする製品に用いて湿気を取り除く為に通常使用される。
シリカゲルや分子篩などが一般に乾燥剤として使用される。

官能評価(試験)

食べものから発せられるさまざまな情報が総合的に評価された結果である。
食品のおいしさや品質特性をヒトの感覚器官を使ってできるだけ客観的に評価しようというのが、食品の官能評価である。
また、官能評価にも2種類種類があり、食品の特性を評価する分析型官能評価と、食品の好みなどで調査する嗜好型官能評価がある。

嫌気性菌

酸素がなくても生きていける細菌の総称。 
酸素のない状態で生育、増殖する細菌、酸素があるとまったく生育できない偏性嫌気性菌と、酸素の有無にかかわらず生育可能な通性嫌気性菌がある。

好気性菌

生育のために酸素を必要とする細菌の総称。
代表的な菌はこうじ菌と納豆菌。
さらに酢酸菌も好気性菌である。

酵母菌

自然界の植物、樹液、花蜜、果物など、いろいろなところに生息する「菌」つまり「微生物」である。
ブドウ糖が酵母菌のエサとなってアルコール発酵して、アルコール成分を造り出す。
アルコールを生成することができる微生物である。
大部分の酵母は酸素があるほうが生育は活発になるものの、酸素がなくても嫌気的発酵生育することができる。

さ行

算出酸素量(袋内酸素量)

計算上で算出したお菓子等が封入された袋の中の酸素の量のこと。

酸素

空気中に約21%含まれている。
酸素があることで食品は変質をする。
食品には脂肪分を含むもの、その製造 の過程で油脂類を使用するものがある。
このような脂肪・油脂類を含む食品では、空気 中の酸素によって化学反応を起こして酸化されることがある。

残存酸素(濃度)

食品を密閉した際の包装内に残っている酸素の量。
残存酸素量が多いほど食品の劣化に与える影響が大きい。

サンプル

母(ぼ)集団から確率的に標本を抜くこと。
そのようにして抜き取った一組。
ただし、当社試験依頼に対しては、お預かりしたお菓子(試験品)を指すことがある。

シールトンネル

ヒートシール部分の不良による「しわ」がトンネル状であることからこう呼んでいる。

シール不良

シール不良とはシールをした際の熱不足と加熱しすぎによる熱過多が原因で起こることである。
180度に引き裂くと簡単に剥がれてしまう。
また引っ張ると徐々に剥がれていく症状がある。

消費期限

食品の場合:製造者が定めた、ある保存方法で概ね5日間経つと品質劣化する長期間保存できない食品の食用可能期限のこと。

賞味期限

劣化が比較的遅い食料品を包装状態のまま所定の環境に置いた状態で、製造者が安全性や味・風味等の全ての品質が維持されると保証する期限を示す日時のこと。

水分活性値(AW)

食品、薬品の腐敗、発酵、カビはそれらに含まれる水が関係している。
微生物が生育するためには水分が不可欠でり、食品中に含まれる水分にはその形態から結合水、自由水に分類される。
結合水は食品の構成成分であるタンパク質や炭水化物と固く結合した水で、自由水は環境や温度、湿度の変化で容易に移動や蒸発がおこる水のことである。
これらの中で微生物が繁殖に利用することができる水は自由水である。
この自由水の割合を水分活性(Aw)という単位で表す。

選定

多くの中から目的・条件などに合うものを選び定めること。

た行

脱酸素剤

鉄が錆びる時に酸素と結合する働きを元に、密封した袋内の酸素を吸収し酸化や食品の腐敗など酸素による商品への悪影響を防ぐ効果がある。
脱酸素剤には大きく分けて3つのタイプがあり「自力反応型」「水分依存型」「炭酸ガス吸収型」がある。

1. 自力反応型…空気に触れるとすぐに酸素を吸収し始める。
2. 水分依存型… 高湿度に触れてはじめて酸素を吸収するようになる。
3. 炭酸ガス吸収型…酸素と多量の炭酸ガスを吸収する。

脱酸素状態

食品の包装などで酸素をなくすこと。
脱酸素状態にすることで好気性微生物や昆虫類の生育阻止や食品等の鮮度とおいしさを保つことができる。

適正サイズ

適当で正しい大きさ(選定品)のこと。

な行

二酸化炭素(炭酸ガス)

化学式が CO2 と表される無機 化合物である。
食品により発生する酵母には糖質をアルコールと炭酸ガスに分解して分裂・成長していく「発酵」という働きがありアルコール発酵により炭酸ガスが発生する。

は行

ヒートシール

接着剤の塗布面を間接的にアイロンなどの熱で溶かして他画に接着すること。
接着剤を使用せず同質の熱可塑性樹脂シート同士を熱融着する方法もいう。

ピンホール

針でつついた程度の小さな穴のこと。
大別して、突刺しによるピンホール、摩擦によるピンホール、屈曲疲労によるピンホールの3つに大別できる。
例としては、包装機から出てきた小袋のカット部の角が、他の袋の平坦部にあたり、ピンホールが生じたり、個装内に封入された脱酸素剤、乾燥剤などの小袋エッジが袋内面に突き刺さり、ピンホールが生じる。

袋内ガス濃度

空気中には、酸素が約21%、窒素が約78%存在している。容器(ガス袋)内の占める空気の濃度のこと。

アルファベット

D+○

食品業界で、工場で製造されたその日(=0日)のうちに店頭に並ぶ商品を指す。
DとはDAYの略称。デイゼロとも呼ぶ。
製造から1日経った製品はD-1(ディーワン)、2日経った製品はD-2(ディーツー)と言う。
D-xという呼称は、元々は、食品に製造年月日が記載されていた時代に、製造年月日からの販売日、あるいは販売期限を指す、小売業での業界用語である。